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パナソニック 汐留ミュージアム
パナソニック 汐留ミュージアム
〒105-8301 東京都港区東新橋1-5-1
パナソニック東京汐留ビル 4 階


  

Herend

Porcelain from Hungary

ヘレンド展

皇妃エリザベートが愛したハンガリーの名窯

 ヘレンドとは、ハンガリーの首都・ブタペストから南西に約 110 キロを隔てた静かな村にある磁器製作所です。 1826 年に創設され、ハプスブルク皇帝の保護を受けて発展し、各国の王侯貴族が愛好した名窯として今日に至るまで高い評価を得るハンガリーを代表する高級磁器窯です。

 「オーストリア帝室・ハンガリー王室御用達」 であったヘレンドは、19 世紀後半、当時盛んに開催された万国博覧会へ積極的に出品します。 万博での好評は、大英帝国のヴィクトリア女王からのディナーセットの発注やフランスのナポレオン三世妃ウージェニーの買上などにつながり、名声を高めていきます。 その後も、時代の変化に柔軟に対応しながら、世代を超えて継承された最高の技術と品質で現在も製造が続いています。

 本展では、開窯初期の希少な逸品から、バロックやロココといった伝統的な様式を踏襲した名品に加え、中国や日本の陶磁器に学んだ東洋風の作品群、そして現代の製品までおよそ 150 件、約 230 点が一堂に集まります。 ヘレンド 190 年余の歴史と、優雅で華やかな磁器の魅力をご堪能ください。

会期: 2018. 1.13 sat 3.21 wed 展覧会は終了しました。
休館日: 水曜日 (ただし、3/21 は開館)
開館時間: 午前 10時 ― 午後 6時
※入館は午後 5 時 30 分まで

※会期中に一部作品の入替を行います。
会場:
パナソニック 汐留ミュージアム 東新橋・パナソニック東京汐留ビル 4階
主催:パナソニック 汐留ミュージアム、読売新聞社、美術館連絡協議会


'2018 1_12 「ヘレンド展」 プレス説明会 & プレス内覧会の会場内の風景です。 画像をクリックすると大きな画像でご覧いただけます。
「ヘレンド展 皇妃エリザベートが愛したハンガリーの名窯」パナソニック汐留ミュージアム

「ヘレンド展 皇妃エリザベートが愛したハンガリーの名窯
プレス説明会 & プレス内覧会 '2018 1_12
会場: パナソニック 汐留ミュージアム



ヘレンド磁器最大の魅力、東洋の陶磁器の影響を受けたシノワズリー

ヘレンド展」 の概要 ― 「ヘレンド展」図録、PRESS RELEASE、他よりの抜粋文章です ―

【展覧会構成】
第1章 ヘレンド磁器製作所の黎明期―ヴィンツェ・シュティングルの製作所
     1826-1839 年、ヘレンドは、クリームウェア製陶所でした。
第2章 〈1部〉 モール・フィシェル時代―全盛期
     1839-1876 年、ヘレンドは、モール・フィシェルの経営でヨーロッパの名窯としての礎を築きました。
     〈2部〉 モール・フィシェル時代―全盛期―東アジアから得た着想
     東洋的な磁器作品に注目!
第3章 〈1部〉 モール・フィシェルの息子たちの経営になるヘレンド磁器製作所
     1876-1896 年、経営陣は世代交代し、従来の熟練の手作業を守りながら、一方で技術革新にも挑戦。
     〈2部〉 モール・フィシェルの息子たちの経営になるヘレンド磁器製作所―東アジアから得た着想
     東洋的な磁器の装飾は絢爛に!
第4章 イエネー・ファルカシュハージ・フィシェル時代―理想的な後継者
     1896-1923 年、経営はモールの孫の時代に。 流し釉の作品も登場。
第5章 ジュラ・グルデンの時代―ふたつの世界大戦の間のヘレンド
     1923-1948 年、経営はジュラ・グルデンが担うことになり、磁器人形の制作が始まる。
第6章 国有化された磁器製作所(1948-1991 年)
     1948-1991 年、国有化により製造方針が大きく変化します。
第7章 新たな挑戦―世紀転換期のヘレンド窯
    1991 年以降の再民営化と現代のヘレンドの多様で独創的な展開。


'2018 1_12 「ヘレンド展」 プレス説明会 & プレス内覧会の会場内風景です。 画像をクリックすると大きな画像でご覧いただけます。
「学芸員のギャラリートーク」、「ヘレンド展 皇妃エリザベートが愛したハンガリーの名窯」図録、「PRESS RELEASE」などからの抜粋文章です。

第2章―1 部 モール・フィシェル時代―全盛期No.3 リトファン「ナポレオン 2 世肖像画」/No.4 色絵金彩「ヘレンド磁器製作所 1843 年の火事」図皿
・No. 3/4

第2章 モール・フィシェル時代
 ・1 部― 1839 年にヘレンドへ資本参加したのが モール・フィシェル (1799-1880) です。 彼は非凡な芸術的才能とビジネスセンスで、今日まで続くヘレンドの名声の礎を築きました。 当時、磁器は金と同じぐらい貴重な品物であった。 貴族や裕福な市民が所有していた磁器セットの割れてしまった器の補充や、貴族の家に伝わる逸品の複製を担います。 そして貴族からの注文にこたえる中で、飛躍的に技術を向上させました。
 ・2 部― モール・フィシェル時代の磁器においてとりわけ多彩で重要な作品群は、東洋の磁器を手本に制作されたものです。 19 世紀半ばのヨーロッパにおいては、中国の磁器は最高品質を意味し、透明感や薄い質感、軽やかな筆使いの絵付けなど賛美の的でした。 ヘレンドは日本と中国の陶磁器を複製するなかで、多種多様な東洋のモチーフを装飾のバリエーションとして獲得していきます。

第2章―2 部 モール・フィシェル時代―全盛期―東アジアから得た着想
No.36 色絵金彩「皇帝」文コーヒーセット
・No.36

左・No.3 リトファン「ナポレオン 2 世肖像画」 ブダペスト国立工芸美術館 1842 年 素焼き磁器 / ・No.4 色絵金彩「ヘレンド磁器製作所 1843年の火事」図皿 ヘレンド磁器美術館 1846 年 磁器、釉上に色絵金彩。 右・No.36 色絵金彩「皇帝」文コーヒーセット ブダベスト国立工芸美術館 1860 年頃 磁器、彫塑飾り、透彫り、釉上に色絵金彩。 釉上に青で王冠を配したハンガリーの国章。

・No.3― モール・フィシェルは主に磁器の肖像画を制作したが、1842 年に開かれた第 1 回産業博覧会にもその種の製品を出展した。ナポレオン1世の唯一の嫡男であったフランソワ・シャルル・ジョゼフ・ボナパルトを描いたリトファン板は、オーストリアの画家モーリツ・ミヒャエル・ダフィガー(1790-1849)が描いた肖像画を基に作られたものである。 リトファン (透かし彫刻磁器) は、光を通す磁器の性質を利用した技術である。 ・No.4― この皿は、1843 年 3 月に放火で発生した火事により工場は甚大な被害を被った。 この災難を記憶に残すために火災の様子を皿に描いた。 ・No.36― 皇帝」 文様が描かれた一人用のコーヒーセットの基本色はピンクである。 緻密な透彫りの他に、非常に細やかな手作業で彫塑飾りのディテールが絵付けされている。


No.3 リトファン「ナポレオン 2 世肖像画」/No.4 色絵金彩「ヘレンド磁器製作所 1843 年の火事」図皿
・No. 118
第4章 イエネー・ファルカシュハージ・フィシェル時代 ―理想的な後継者
 モール・フィシェル の孫の時代となった 19 世紀末、ハンガリーでは建国 1000 年祭を控えて民族意識を高揚させるような、考古学や民俗学から着想を得た民族的な装飾様式が誕生した。 「ハンガリアン・ナショナル」 文様は、元々 16 世紀から 17 世紀にかけてのハンガリーに遡るモチーフである。 19 世紀末のハンガリーでは、民族的アイディティティを発揚するために、ハンガリー固有の曲型的な装飾文様についての研究や収集活動が盛んに行われた。 それは、建築や家具の装飾、彫金や陶芸の分野にも及んだ。 これは 「ハンガリアン・ナショナル」 文様としてヘレンド窯の重要なモチーフとなりました。 続く 20 世紀冒頭、パリ万博においてヘレンドは、これまでの作品とは一線を画す、当時の造形の潮流にそったアール・ヌーボー調の小規模なコレクションを発表します。 高温で焼成され、流し釉で覆われたものがその代表例です。
No.33 黄地色絵花樹文人物飾り壺/No.32 黄地色絵花卉文龍飾りティーポット
・No.117/119/120

左・No.118 色絵金彩花卉文獅子飾り八角壺 個人コレクション 1890 年頃 磁器、蓋に彫塑飾り、青の釉下彩、釉上に赤絵金彩。/ 右・No.117 色絵金彩「伊万里」様式花瓶図皿 個人コレクション 1895 年頃 磁器、青の釉下彩、釉上に赤絵金彩。 ・No.119 色絵金彩「ハンガリアン・ナショナル」文皿 個人コレクション 1896 年頃 磁器、釉上に赤絵金彩。 ・120 色絵金彩「ハンガリアン・ナショナル」文カップ・受け皿 ブダペスト国立工芸美術館 1896 年頃 磁器、釉上に色絵金彩。

左・No.118― 途方もなく大きなサイズの本品は、本展覧会において世界で初めて公開される。 コバルトの釉下彩や、釉上に赤絵金彩という伊万里焼の色彩世界は、ここでは、コバルト色を一旦消すことで微妙な陰影を持つユニークな新しい水色を生み出している。 アクセントとなっている八角形の端々に描かれた蔓に、このような水色の要素が現れている。 縦に分割された器面には、草花の器面と芍薬の花の器面が交互に配されている。 右・No.117― 大ぶりな伊万里の絵付けは、よく知られた構図で、中心には豪華な蓋付の壺が描かれている。 ・No.119/120― ハンガリアン・ナショナル」 文は、ハンガリー建国 1000 年祭が ファルカシュハージ 時代に起り、その時、新しいハンガリーの国民性を示すようなパターンを創ろう。 ヘレンド窯の 「ハンガリアン・ナショナル」 文様は、こうした流れの中で誕生したもので、石榴やチューリップ、カーネーションや蔓などの絵柄が、カップや受け皿、皿などの食器に描かれた。


No.140 「第2次世界大戦終結 10 周年記念」ティーセット:マーチャーシュ・ラーコシ夫人
・No. 140
第6章 国有化された磁器製作所(1948-1991 年)
 第二次世界大戦の結果、ハンガリーは、膨大な数の犠牲者を出し、深刻な打撃を被った。 ハンガリーが共産主義体制 (ソ連圏) に入ったことで、ヘレンドは国有化に至ります。 新しい政治体制の中で文化政策は、ハンガリーの国民生活全般に干渉し、1948 年、ヘレンド窯でも国有化で贅沢品としての磁器ではなく、社会の成員みなに入手可能な普及品の製造が目指されました。 しかし、1960 年代に入り、ヘレンド窯は、芸術分野では、かつての独立性が取り戻されました。
No.140 「第2次世界大戦終結 10 周年記念」ティーセット:マーチャーシュ・ラーコシ夫人/No.142「雄鹿の死」イシュトヴァーン・テーリンツ(デザイン)
・No.140/142

左・No.140 「第二次世界大戦終結 10 周年記念」ティーセット マーチャーシュ・ラーコシ夫人(旧姓 フェニャ・フョードロヴィナ・コルニロヴァ) ブダペスト国立工芸美術館 1955 年 磁器、僅かに彫塑飾り、釉上に色絵金彩。/ 右・No.142 「雄鹿の死」 イシュトヴァーン・レーリンツ(デザイン) ブダペスト国立工芸美術館 デザイン:1940 年代、制作:1955 年 磁器、釉上に色絵。

・No.140― ハンガリーが共産主義体制に入った時代、これまでの王国貴族、富裕層のための磁器製作から社会のため一般人に手に届く安価な磁器に変わって行きます。 このティーセットの、美しいデザインをしたのが マーチャーシュ・ラーコシ夫人共産党党首の奥様で、芸術家でした。 右・142― この磁器人形のドラマチックな傑作は、ヘレンド磁器の最も美しい彫刻のひとつです。


ブダペスト国立工芸美術館
ブダペスト国立工芸美術館

―メッセージ― ゾルターン・チェロフスキ (ブダペスト国立工芸美術館 館長)

 ブダペスト国立工芸美術館は、芸術とデザインを扱うハンガリー国立の美術館です。 1872 年に創立された美術館は、その後、エデン・レヒネルの設計による美しい宮殿のような建物に移動し、1896 年に開館しました。 ハンガリーの刺繍を用いた装飾品や色彩豊かな陶器のタイルで豪華に飾られたその建物は、収蔵される豊富で類まれな工芸作品コレクションを彷彿とさせるものです。 美術館では、家具、金属工芸、テキスタイル、陶磁器、ガラス、象牙作品のみならず、中世から現代に至るまでの、世界中から収集したデザインに関する品々を蒐集しています。…(図録メッセージの抜粋文)

 19 世紀後半、急速に進む工業化の中で、伝統的な美術工芸品・手工芸品・または現代の工業製品を収集・研究する必要性からヨーロッパ各地でそれぞれ自国の応用美術を専門とする美術館が設立されました。 そうした中ロンドン、ウィーン、ベルリンに続いて、ハンガリーの応用美術を調査・収集、研究、展示する目的で、1872 年に創立されたのが、ブダペスト国立工芸美術館です。 収集品は陶磁器・ガラス・家具・染色・皮革・象牙または書籍装丁デザインなど非常に幅広く、陶磁器・ガラス部門だけでもそのコレクションは 2 万 3000 件に及んでいます。 これらの作品はウィーン万博 (1873)、パリ万博 (1878、1889) での展示品購入によるほか、ヘレンドやジョルナイ工房といった企業からの寄贈品も含まれています。
 また、建国 1000 年目の 1896 年に完成した美術館の建築そのものも エデン・レヒネル (1845-1914) によるハンガリアン・アール・ヌーヴォー様式を代表する傑作のひとつです。 ジョルナイ工房による最新の陶製建築材や鉄、ガラスなど駆使した装飾性豊かで鮮やかなインド・ムガール・スタイルが外観・内部を覆いつくして、ハンガリー独自の建築様式を目指した世紀末ブダペストの熱気を今に伝えています。


お問合せ:03-5777-8600 (NTTハローダイヤル)
パナソニック 汐留ミュージアム 公式HP:http://panasonic.co.jp/es/museum/
主催:パナソニック 汐留ミュージアム、読売新聞社、美術館連絡協議会

後援:在日ハンガリー大使館、港区教育委員会
協賛:ライオン、大日本印刷、損保ジャパン日本興亜
協力:Lufthansa Cargo AG
企画協力:アートインプレッション 告知・催事協力:ヘレンド日本総代理店 星商事株式会社

参考資料:プレス説明会、「ヘレンド展」図録、PRESS RELEASE、他。
※写真撮影の掲載等は、主催者の許可を得て行っております。
※画像の無断転載禁止
ご意見ご感想は  yashio@mui.biglobe.ne.jp

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