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東京国立博物館 平成館
東京国立博物館 平成館
〒110-8712 東京都台東区上野公園13-9

  

特別展

古代ギリシャ ― 時空を超えた旅 ―

A Journey to the Land of Immortals:

Treasures of Ancient GREECE

すべての、はじめり 。 神話の国、ギリシャ

 ギリシャには古代、時代や地域によりさまざまな美術が花開きました。 その中心は一貫して神々と人間の姿と物語でした。 大理石を削って作った小さなキュクラデス偶像、幾何学様式の壺絵からマケドニアの美しい金製品、等身大のヘレニズムの神像まで、歴史の変遷とともに見事なまでの多様性を目にすることができます。 本展はギリシャ国内 40 か所以上の国立博物館群から厳選された 300 件を超える古代ギリシャの貴重な作品を展示する、日本でかつてない規模の試みです。 青きエーゲ海の美しい島々からはじまるギリシャ最古のエーゲ海文明からヘレニズム時代まで、西洋文化の源である古代ギリシャ文明の黎明から最盛期に至るその壮大な歴史の流れを総合的に紹介しています。

展覧会のポイント
1. 時空を超えた旅。―今日の西洋文化の原点となった古代ギリシャ世界。 その源ともいえるエーゲ海文明からギリシャ本土のアルカイック時代、クラシック時代、アレクサンドロス大王のマケドニア、ヘレニズム時代、そしてローマ時代までを 「時空を超えた旅」 と見立てて紹介しています。
2. 究極に美しい。―キュクラデス文明のシンプルかつ美しく謎めいた像、クレタ島やテラ (サントリーニ) 島の豊かで開放的な海洋文明。 幾何学様式の壺絵や人間をより自然に表現するアルカイック時代の彫刻。 そしてクラシック期には 「人間」 を尺度の基準とした精緻なプロポーションを持つ理想美が追求されました。 その後、アレクサンドロス大王がもたらしたマケドニア王国の洗練された宮廷美術は、やがて人間味に溢れるヘレニズム文化へと花開き、ギリシャの美はローマへと継承されていくのです。
3. 神話は生きている。―古代ギリシャという多神教世界にもスポットを当てます。 たくさんの神々がそれぞれの自然現象や領域を司っていました。 ある時は人間を守護し、ある時は罰する神々に対し、人々は折々に宗教儀礼を捧げていました。 そうした儀礼や死生観は、実は多神教の世界に生きる日本人にこそ理解しやすいのかもしれません。 遠いようで近い、古代ギリシャの神々と人間の関わりを紹介しています。


会期:2016 6/21(火) ~ 9/19(月・祝) 巡回展は終了しました。
開館時間:午前9時30分~午後5時
※土日、祝日は6時まで、金曜日および 8月の水曜日は午後 8時まで。 (入館は閉館の 30分前まで)

休館日:月曜日 ※ただし、8/15(月)、9/19(月・祝)、は開館。
東京展: 東京国立博物館 平成館 (上野公園)
長崎展: 2016 10/14~12/11 長崎県美術館 [長崎]
主催:長崎県美術館、ギリシャ共和国文化・スポーツ省、朝日新聞社、NHK 長崎放送局、NHK プラネット九州

神戸展: 2016 12/23~2017 4/2 神戸市立博物館 [神戸]
主催:神戸市立博物館、ギリシャ共和国文化・スポーツ省、朝日新聞社、NHK 神戸放送局、NHK プラネット近畿



'2016 6_20 報道内覧会の会場内の風景です。 画像をクリックすると大きな画像でご覧いただけます。
「古代ギリシャ ― 時空を超えた旅 ―」東京国立博物館 平成館

特別展 「古代ギリシャ ― 時空を超えた旅 ―
開会式 & 報道内覧会 '2016 6_20
東京国立博物館 平成館


古代ギリシャ 4000 年以上昔の世界 への誘い
  

―ギリシャ世界の創造の物語―


「展示構成」―「古代ギリシャ ― 時空を超えた旅 ―」カタログ、 PRESS RELEASE などから抜粋して掲載しています―

 この展覧会は、ギリシャの各地を巡る旅へのいざないとして企画された、それは 13 万年以上の間、地中海東部の各地に居を構えた人々と英雄と神々の足跡を巡る旅である。 先史時代からヘレニズム時代、ローマ帝国の支配下に至るまでの何代にもわたり、地理的にもまったく異なるさまざまなギリシャの地方で栄えた驚くべき文化のただ中へ、選りすぐられた展示物が来場者を引き込むだろう。

「本展の構成」
第1章 古代ギリシャ世界のはじまり(前 7000 年紀~前 2000 年頃)
第2章 ミノス文明(前 3000 年頃~前 1100 年頃)
第3章 ミュケナイ文明(前 1600 年頃~前 1100 年頃)
第4章 幾何学様式~アルカイック時代(前 900 年頃~前 480 年)
第5章 クラシック時代(前 480 年~前 323 年)
第6章 古代オリンピック
第7章 マケドニア王国
第8章 ヘレニズムとローマ(前 323 年~)

'2016 6_20 報道内覧会 「古代ギリシャ ―時空を超えた旅―」 の各章の概要と会場内展示風景です。 画像をクリックすると拡大画像でご覧いただけます。
Ⅰ 古代ギリシャ世界のはじまり

第1章 古代ギリシャ世界のはじまり (前 7000 年紀~前 2000 年頃)

 新石器時代から青銅器時代、そしてキュクラデス諸島での独特な人間中心的文化の出現に至るまで、先史時代のエーゲ文明の形成が展示される。 変化に富んだ優れた制作物は、初期段階での高度な加工技術を明確に示し、組織された社会構造の洗練を示唆している。 特に注目されるのは、作陶技術の役割と特徴的な大理石小像に関する複雑な現象の解釈についてである。
キュクラデス文明

・4 《女性像》 1 軀 前 4500~前 3600 年 (末期新石器時代) クレタ島、イエラペトラ、カト・ホリオ出土 粘土
高 14.7cm、 幅 10.0cm、 奥行 10.5cm イラクリオン考古学博物館
・25 《スペドス型女性像》 1 軀 前 2800~前 2300 年 (初期キュクラデスⅡ期) クフォニシア群島出土か 大理石
高 74.3cm、幅 16.0cm キュクラデス博物館

 前 6000 年代に入ると村落が発達し、農耕や牧畜の生活を始める。 石の道具類も発達し、新石器時代の独自の土器に粘土や石でつくられた人形の像などが出土している。 前 3200 年頃、ギリシャは青銅器時代に入った。 ギリシャ本土をヘラディック文明、クレタ島周辺をミノス文明、エーゲ海の真ん中のキュクラデス諸島をキュクラデス文明と呼ぶが、小アジアのトロイア遺跡やエーゲ海北東の島々など、近年ではすべてまとめてエーゲ海文明と呼ぶことも多い。


Ⅲ ミュケナイ文明

第3章 ミュケナイ文明 (前 1600 年頃~前 1100 年頃)

 前 3200 年頃に始まったギリシャ本土の青銅器時代のことをヘラディック文明と呼ぶが、この地域では前期・中期にはそれほどの繁栄は見られない。 ところが前 1600 年頃、ミュケナイ (ミケーネ) をはじめとするいくつかの地に突然大きな力を持つ王が現われ、宮殿や城壁を築き、ついにはクレタ島すら支配下に置く。 これをミュケナイ文明と呼び、その時代 (つまり後期ヘラディック時代に該当する) のことを特にミュケナイ時代と呼ぶ。
「黄金のミュケナイ」の発掘

・86 《銅剣》 2 振 プサラ島、アルホンティキの墓地出土 86-1: 47号墓 前 1320~前 1200 年 (後期ヘラディックⅢB 期) 長 44.4cm、刀身幅 4.8cm / 86-2: 100号墓 前 13~12 世紀 長 43.0cm、刀身幅 3.5cm、柄幅 4.4cm 青銅 キオス考古学監督局
・87 《銅剣》 2 振 前 11 世紀 (亜ミュケナイ時代) エトリア=アカルナニア地方、クヴァラス、「ミュケナイ」戦士の墓出土 青銅
87-1:長 93.7cm 87-2:長 42.0cm アグリニオン考古学博物館
・119~132 「黄金のミュケナイ」の発掘 アテネ国立考古学博物館

 ミュケナイ文明の特徴的な建築の宮殿は守りを堅く、各地の宮殿を囲む城壁は巨石を巧みに積んで築かれ、とても人間業とは思えないことから神話の巨人の名をとってキュクロプス式 と呼ばれ、堅牢な城塞であったが防衛強化の甲斐なく、前 1200 年頃にほとんどの宮殿は破壊された。 ミュケナイ世界はトロイアに勝利した伝説の英雄たちの世界で、戦士の墓の副葬品は武具、宝飾、工芸品などから社会的地位の重要性を強調する。 ミュケナイ初期の王族の墓である円形墓城から大量な黄金の出土品は、「黄金に満ちたミュケナイ」 というホメロスの記述を裏付けると同時に、ギリシャ先史時代の文化に光を当てた。


Ⅴ クラシック時代

第5章 クラシック時代 (前 480 年~前 323 年)

 アテネ人が全ギリシャのために前 490 年にアテネ近郊のマラトンで戦い黄金のペルシャ人の軍隊を撃退、その後サラミスの海戦で辛くも勝利した。 こうしてギリシャとアテネがもっとも繁栄したクラシック時代が幕を開ける。 アテネのアクロポリスでは、前 5 世紀の半ばを過ぎた頃に、ギリシャ本土最大の、総大理石によるパルテノンの建設が始まった。ギリシャ舞台芸術はアテネ人劇作家たちよってアテネの外へと広められ、ギリシャ領土内に 125 を超える劇場が確認される。 政治的には、アテネの覇権は長くは続かなかった。 ペロポネソス戦争が勃発し、前 404 年にアテネは降伏する。
医療器具

・237 《アリストテレス像》 1個  1 世紀後半 アテネ、アクロポリス博物館敷地出土 大理石 高 45.5cm、幅 30.0cm アテネ、アクロポリス博物館
・240 《アスクレピオス小像》 1軀 エピダウロス、アスクレピオス神域出土 3 世紀初め 大理石 高 58.0cm アテネ国立考古学博物館
・194 《男性頭部》 1個 前 480 年頃 アテネ、イロドゥ・アッティク通り出土 青銅、骨、石 高 22.0cm アテネ考古学監督局
・219 《アルテミス頭部》 1個  2 世紀 アテネ、ファリル通り出土 大理石 高 31.0cm、幅 17.5cm、厚 20.0cm アテネ考古学監督局
・220 《少年像》 1軀 前 325~前 300 年 アッティカ地方、ブラウロンのアルテミス神域出土 大理石 高 26cm、幅 14cm ブラウロン考古学博物館
・244-1~3、5 「医療器具」 4個 1~3 世紀 古代エピダウロス、ローマ時代の墓地出土 青銅 エピダウロス考古学博物館
・244-4 「医療器具」 1個 1~3 世紀 エピダウロス、アスクレピオス神域出土 青銅 エピダウロス考古学博物館

 古代アテネでは民主政のイデオロギーは、また都市計画や建築、芸術を生み出す源泉でもあった。 アテネ民主制下での思想の自由な流れと人間中心的価値観が、哲学の発展を育み、ソクラテス、プラトン、アリストテレスがその代表である。 ・237 アリストテレスは 、プラトンの弟子としてアテネで教育を受けた。 彼はペラの王宮でアレクサンドロス大王の家庭教師であった。 前 335 年には、アテネのリュケイオンに有名なペリパトス (逍遥) 学派を設立した。 彼の哲学上の業績は、西洋世界における科学の発展の土台となった。


Ⅶ マケドニア王国

第7章 マケドニア王国

 マケドニア王国の起源は前 7 世紀前半のことで、マケドニア王の住居は広大かつ豪奢な宮廷で、クラシック時代にペラに遷都した。 王はマケドニア全土の豊かな天然資源、金鉱山 (金を豊富に産出) 、森林そして広大な土地の所有者であり、都市には自らの財源があり、政治的権利を付与する権限も備わっていた。 マケドニア王国は前 5 世紀、巨大な都市国家だったアテネの脅威となった。 フィリッポス 2 世 (在位 前 359~前 336 年) とアレクサンドロス大王 (在位 前 336~前 323年) の治世にマケドニア王国の世界勢力が確個たるものになる。
死後の宴会

・281 《アレクサンドロス頭部》 1個 前 340~前 330年 アテネ、アクロポリス出土 大理石 高 35.0cm、幅 24.0cm アテネ、アクロポリス博物館
・284 《エロスを表わしたディアデマ(冠)》 1個 前 4 世紀後半~前 3 世紀後半 テッサロニキ、セデス、コツィアス墓地(C墓)出土 金 長 56.0cm、幅 4.6cm、重 77.0g テッサロニキ考古学博物館
・300~302-1~4 「マケドニアの首都、ペラ」 1組、1個、4軀 粘土 ペラ考古学博物館
・297-1~5 「死後の宴会」 5口、1本 青銅、銀、金 テッサロニキ考古学博物館

 マケドニア王フィリッポス 2 世は、前 338 年のカイロネイアの戦いでアテネとテパイの連合軍を撃破し、対外戦争と巧みな外交、都市建設などによってバルカン半島随一の強国にした。 フィリッポスは前 336 年、娘の結婚式の最中に、側近によって暗殺される。 アレクサンドロス (フィリッポス 2 世の息子) は弱冠20歳にしてマケドニアの王となり、前 334 年東征を開始した。 マケドニアによるギリシャの覇権掌握からアレクサンドロス大王死後、後継者たちが建国したヘレニズムの諸王国が互いに争い、ローマ人による王国の解体 (前 168 年) までの 200 年間には、王国の経済的構造と住民の文化的レベルが大きく変化した。



 
エレニ・バヌー(アテネ考古学監督局局長)

開会式の主催者ご挨拶 マリア・アンドレアアダキ・ヴラザキ博士 (ギリシャ共和国文化・スポーツ省事務次官)
(※代読)  エレニ・バヌー (アテネ考古学監督局局長)

 特別展 「古代ギリシャ―時空を超えた旅―」 展の開会式に、皆様をお迎えすることができまして、心から喜んでいます。 ギリシャ共和国文化省として東京国立博物館、長崎県美術館、神戸市立博物館、といった国内有数の文化学術施設をおかりして、ここまで大規模な展覧会を日本で開催できることは、私共にとりまして、名誉でもあり、誇りでもあります。 2016年6月から2017年4月までの期間、東京、長崎、神戸に順次古代ギリシャ地域の価値ある作品が 1325 点、件数にして 400 件以上展示されます。 今回の展示品は、すべてギリシャに類している物で、その中には国立博物館等の収蔵品や個人のコレクション、さらには計画的に行われた考古学の発掘調査に基く史跡品も含まれております。…歴史的、芸術的価値の高い作品を堪能され、6000 年の歴史を誇る古代ギリシャ文化を全面にふれられる機会を、多くの皆様にお楽しみいただけるものと思います。

 「人間は万物の尺度にあり、人は紀元前 5 世紀の神様の使徒」 アブレダのプラトゴラスの言葉ですが、古代ギリシャの文明が、人間中心の運営であったことを改めて私たちに教えてくれます。 人間こそが真実の至智の尺度と定義されてぃたのです。 重要人物のみならず庶民、哲学者、詩人、競技者、戦士、奴隷、農民、職人、貴族、…ギリシャ文化の謳歌、偉大なギリシャ文明の発展に、それぞれ役割を果たしてきました。

 本展覧会は先史時代から歴史時代初期を経て歴史時代に至る、時代を巡る旅といえます。 この時代の流れは、定住地の形成から先史時代のエーゲ海文明、ホメロスの時代の突き動かされるような創造性と新たな地平の拡大、都市国家の形成とオリンピックと汎ギリシャ競技祭での競争の精神の生成、さらにクラシック時代にさかのぼる民主政の定着、そして、政治思想、学術研究と哲学の優位から、偉大なる指揮官アレクサンドロスとその後継者がギリシャの地に席巻し、ギリシャの奇跡をさらにヘレニズム世界とローマ世界に拡大した、という一連の流れに相当します。

 このような野心的な企画の実現に携ったすべての関係者機関、そして関係者一人一人の労力と全面的な支援、特に日本でのギリシャ展の共催者と開催館の実りの多い後援と模範的な仕事ぶりに感謝し、お祝い申し上げます。 日本の三つの異なる都市でギリシャ展を開催することで日本人とギリシャ人の間の友情や緊密なつながりが再度クローズアップされることになるでしょう。

 山がちな半島であるギリシャは、エーゲ海、イオニア海、ミルトア海、クレタ海に囲まれ、その海上には大小 6000 近くの島々が散在している。 南部では険しい後背地が小さな谷で分断されており、より重要な平野部は国の中部と北部にある。
 キュクラデス文明の小像がもつ時代を超えた素朴さやミノス文明の迷宮の探索、続いてホメロスが称賛した黄金のミュケナイ文明とギリシャ各地での都市国家や王国の形成、さらにはアテネの民主主義の輝かしい功績、そして類のない栄光を手に入れたマケドニアのアレクサンドロス大王まで、本展では人間中心の世界観を持つ古代ギリシャ文明のすべての現象を余すところなく示すことを目標としています。 また、オリンピック精神の形成、哲学、科学、演劇、祭事や信仰、そして今では普遍的な価値観に高められた自由や民主主義の精神など、数々の思想や理念をも雄弁かつ明確に表現しています。


お問合せTel:03-5777-8600 (ハローダイヤル)
展覧会公式サイト:http://www.greece2016-17.jp/
東京国立博物館ウェブサイト:http://www.tnm.jp/
主催:
東京国立博物館、ギリシャ共和国文化・スポーツ省、朝日新聞社、NHK、NHKプロモーション
企画協力:東映
後援:外務省、駐日ギリシャ大使館
協賛:あいおいニッセイ同和損保、竹中工務店、日本写真印刷、三菱商事

参考資料:「古代ギリシャ ―時空を超えた旅―」図録、 PRESS RELEASE 他。
※写真撮影など掲載は、主催者の許可を受けて行っております。
※画像の無断転載禁止
ご意見ご感想は  yashio@mui.biglobe.ne.jp

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